いくら注意しても汚い言葉を使ってしまうのはなんで?
目次
汚い言葉を使ってしまう要因
子どもが、「ばか」「しね」「うざい」「きえろ」「きもい」などの言葉を発してしまい、友達同士とトラブルになることがありませんか。
その言葉を言ってしまったために、自分の子の友達を傷つけ、親が出てくることになることもありますよね。
そのたびに、自分の子に何度も注意して、汚い言葉を使ってはいけないことや使ってしまうことで多くの人が傷ついてしまうと話していることでしょう。
しかし、何度言っても直らないではしょうか。
その原因について今回は考えていきます。
①テレビなどのメディア、漫画、アニメ、ゲームの影響
最近の子どもはテレビやDVD、Youtubeなどを見ています。
また、比較的自由にアニメを見たり、ゲームをできる環境にいると思います。
そのようなメディアやアニメなどに出てくる人たちが汚い言葉を使っているのを耳にしたことはないでしょうか。
見ている人を面白がらせるため、楽しませるために、かっこつけて、人の事を馬鹿にしたり、罵ったり、ひどいことを言ったりしますよね。
テレビの中ではお互いが笑ってなんともないことになっていますが、それは台本があって作られているもだからですよね。
大人はそのへんを理解することができますが、子どもは理解できません。
メディアを見て、面白かった言葉をそのまま、友達に使ってしまうのです。
テレビでは面白かったけど、実際に使うとどうなるのかを想像できないのです。
メディアの影響で言葉の悪い子が増えているのは確実に言えることでしょうね。
かと言って、なんでもテレビを見るなとはなかなか言えないでしょう。
ちなみに、私の小中の頃はテレビを一切見せてもらえませんでした。
②仲の良い友達からの影響
いつも一緒にいる友達から影響されて、汚い言葉遣いを覚えてしまうことがあります。
低学年などの小さな子は簡単に身近な人の言葉を覚えていきます。
自分で意図していなくても、友達が汚い言葉を使っていたら自然に覚えてしまい、自然に使っている可能性もあります。
③親からの影響
上記ににある仲の良い友達から影響されるのと同じです。
親は子どもと一番一緒にいる時間が長いです。
そして、子どもは親の言葉を聞いて言葉を覚えていきます。
その親がいつも汚い言葉を言ってたら子どもも使ってしまうということです。
親が汚い言葉を使っているにも関わらず、いくら子どもに汚い言葉を使わないようにと言っても無駄です。
④子ども自身、なんて言えばいいか分からない
小学校低学年の場合、適切な言葉が出てこない場合もあります。
例えば、友達同士で喧嘩をして、自分の言い分を伝えたいのにどう話せばいいのかわからないようなケースです。
自分の思いをちゃんと伝えたいのに、適切な言葉がでてこないために、「うるせぇ」「おまえなんかしね」なんていう言葉がでてくるのです。
逆にいうと、そのような言葉でしか返答できないのです。
※低学年ではなかなか判断がつかない場合もありますが、このようなケースに当てはまる場合は発達障害をもっている可能性があるので注意して見ていく必要があります。
⑤言葉をしっかりと理解していない
これも小学校低学年であることです。
先ほど述べた①~③の影響に関わってきます。
メディア、友達、親など様々な人、媒体で発している言葉がどんな意味があるのか、周りにどのような影響をもたらすのかを理解していないために汚い言葉を使ってしまうことがあります。
⑥発達障害の影響
自分が意識していなくて咄嗟に汚い言葉を使ってしまったり、友達に暴言を吐いてしまったりする場合、衝動性が強いためADHD(注意欠陥・多動性障害)が疑われます。
※中には自閉症の子で衝動性が強い子もいますが、ADHDの子が多いです。
衝動性はキレやすい子に多く、友達に言葉や体で暴力をしてしまうことが多くあります。
また、友達だけでなく、自分自身を傷つける場合や物に当たるケースもあります。
このようなことは、相手の気持ちを考えることが難しいために起きています。
人の気持ちを考えられないために、汚い言葉を使い、相手に嫌われてしまいます。自分自身はどうして嫌われてしまったのか理解できないため、さらに困ってしまい不安定になっていくこともあります。
また、このような子は空気を読むことも苦手です。話してはいけない時に大きな声で話したり叫んだり、真剣にやるべきところでふざけたりすることがあります。
改善策
ポイントは3つ!!
①悪影響を与える媒体から遠ざける
②汚い言葉を使った時に注意する(注意の仕方を考える)
③正しい言葉で話せた時に褒める
①悪影響を与える媒体から遠ざける
メディアなどから汚い言葉を覚えてしまったと疑われる場合には、メディア自体をなるべく遠ざけることがいいです。
ただ、全てのテレビを見ないようにする、悪影響を与える全ての媒体をシャットダウンするといった方法は現実的ではありません。
ゲームやアニメや漫画などから影響を受けているのなら、その部分を遠ざけたり、種類を親が選ぶのも一つの手でしょう。
そして、親が子どもの教育にふさわしいテレビを見たり、Youtubeを見せたりしていくことが大切です。
そうすることで正しい言葉遣いをしている媒体に接する機会を増やすことになるので、正しい言葉遣いを学ぶことができるのです。
②汚い言葉を使った時に注意する(注意の仕方を考える)
汚い言葉を使っている現場を見た時には、その場で注意することがコツです。
できだけ、その場で注意するように心がけましょう。
また、どうしてそのような汚い言葉を使ってしまったのか、子どもと一緒に考えることが大切です。
子どもと話をする中で、本当に伝えたかったことは何だったのか、どこで汚い言葉を覚えてきたのかなど、様々な情報をえることができます。
ただ単に叱るのでなく、子どもの気持ちに寄り添うといいと思います。
そして、その汚い言葉を言われていいどんな気持ちになるのかを考えさせます。
自分に同じ言葉を言われたらどんな気持ちになるのか、考えさせたり、想像させたりして自分自身に置き換えて考えさせてみてください。
また、汚い言葉を実際に言われた子はどのような気持ちになったのかを汚い言葉をつかってしまった本人に伝えることもよいと思います。
言ってしまった本人が傷つく言葉を言ってしまったと分かれば、謝ることが大切だと促していきましょう。
最後に、正しい言葉を教えてあげましょう。
正しい言葉を教えることで、次に同じようなことが起きた時にその場に適した言葉を使えるようになります。
少しずつ、色んなケースを覚えていくことで、その場その場に合った言動、行動をとることができるようになります。
正しい言葉を教えなければ、また同じような場面に出くわした時に、どのような言葉を発せばいいのかわからなくなり、また暴言をしてしまうことがあるので確実に場にふさわしい正しい言葉を教えてあげましょう。
③正しい言葉で話せた時に褒める
正しい言葉で話すことができた時には、積極的に褒めていきましょう。
褒めることによって、このような場合にはこんな言葉をかければいいんだと理解していきます。
そして、子ども自身も自信がつきます。やったーママに褒められた!次も頑張ろう!と思うようになり、様々な場面で言葉を考えて選ぶようになっていきます。
出来た時に、大げさに積極的に褒めていきましょう。
まとめ
このような改善をしたからといって、すぐに結果がでるとは限りません。
もしかたら、全くでないかもしれません。
しかし、結果がでないからといって、今までやってきたことを全てやめてしまえば、今よりももっと悪くなってしまうでしょう。
辛抱強く、根気強く、子どもと向き合い、大事に接することが大切なのです。