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教員が語る、漢字の苦手な子が確実に覚えられる小学生低学年の勉強の仕方!!~
いつも、子どもの宿題をみてあげているにも関わらず、我が子はなかなか漢字を覚えることができないのはなんでだろう・・・
と心配になったり、疑問に思ったりしてしまいますよね。
まずは、我が子の勉強の方法が本当に正しいやり方でやっているのかを確認し、もし間違っているやり方でやっていたならば直すことが大切です。
教員の夫が何人もの子どもたちを指導してきて、効果があった勉強、宿題のやり方をお伝えします。
今子どもが行っているやり方と比較し、確認してみてください。
本当に覚える勉強の仕方
漢字を覚えるということは、
漢字を忘れないようにするということです。
しかし、人間は忘れる生き物です。
このようなデータがあります。
人間は20分間たてば、覚えたことの58%は忘れてしまう。
(エビングハウスの忘却曲線)
心理学者のヘルマン・エビングハウスが、人間の脳の「忘れるしくみ」を解明しました。
1時間後には56%忘れてしまい、44%覚えている。
1日後には74%忘れ、26%覚えている。
1週間後(7日間後)には77%忘れ、23%覚えている。
1ヶ月後(30日間後)には79%忘れ、21%覚えている。
つまり、勉強をしても、そのままにしていれば次の日には、7割が忘れてしまうことになります。
しかし、
24時間以内にもう一度10分間の復習をすると、記憶が戻り、
さらに1週間以内に5分の復習をするとまた戻る
と言われています。
定期的に記憶を呼び戻す作業をしてあげることで、長期的に覚えることができるようになるのです。
このようなデータから、最低でも勉強をした次の日には、前の日に勉強したことを再度復習する必要があるということです。
漢字を一回書いてすぐにできる子は滅多にいません。
おそらく、30人学級のクラスで一人か二人程度では、
すぐに覚えてしまう子がいますが、普通の子は覚えようとして書いた漢字をすぐに忘れてしまいます。
だからこそ、次の日の復習が絶対必要なのです。
そのため、毎日の家庭学習で、前の日の勉強の復習をするようにしましょう。
ただ昨日と同じことをやらせてもいいのですが、子どもに負担がかかりすぎてしまうため、少し工夫しましょう。
家庭学習をした範囲の中から数問決めて、小テストすること
例えば、漢字ドリルの中から10問書き写してきましょう。という宿題が前日に出されたとします。
宿題で書いた範囲から数問から半分くらいで構わないので、
ふりがなを親が書いて、子どもに問題を解かせましょう。
書き取りした問題・・・ 学校で本を読む。
親が小テストに出す形・・・ がっこうでほんをよむ。
という形になります。
2年生の時なら、漢字の部分にアンダーラインを引いてあげてもいいかもしません。
学校では、一定の期間、同じ問題を繰り返して宿題を出すことが多いので、
このように問題を子どもに出しながら、継続して行うことで字を覚えていくでしょう。
また、
問題を解けた後や、宿題が終わった後は、十分にほめてください。
ほめることが子どもが継続して取り組むことができるコツです。
他にも、最近話題の うんこドリル などの子どもが興味を持ちそうな教材を使って学習意欲を高め、定着につなげるのも一つの手段です。
そのため、子どもと本屋に行ったとき、もし何か面白い教材に興味を示し、
やってみたいと少しでも言ってきたら買ってあげるのが吉かもしれません。
たとえ、三日坊主でも私はいいと思います。
なぜなら、学習する習慣に少しでもつながると思うからです。
毎日、小テストを出して解かせる。解き終えたあとは、頑張りをほめる。学習教材に興味がわき始めた時がチャンス
復習しても漢字が覚えられない子
生まれた時期が関係しているかもしれない
子どもは、様々な特性をもって生まれてきます。
運動が得意な子、苦手な子。
物を覚えるのが速い子がいれば、遅い子もいます。
4月や5月に生まれた子は、早生まれで生まれた1.2.3月の子に比べて長く生きていますよね。
低学年になればなるほど、4.5月に生まれた子と1.2.3月に生まれた子では能力に差がでることがあるのです。
なので、もし自分の子が1.2.3月生まれであるならば、
勉強についていくことが難しかったり、なかなか色々な物が覚えられなかったりしてもそこまで心配しなくてもいいと思います。
そのうち、周りの子に追いついていくでしょう。
しかし、中には5年生、6年生になっても周りの子に比べて著しく劣ってしまうようなことがあれば、心配してください。
覚えることがそもそも苦手なのかもしれない
もし、5.6年生になっても3年生の漢字が覚えていなかったり、不気味な形をした漢字を書いていたりしているなら、そもそもその子は
“覚えることが苦手”
という特性をもって生まれてきた可能性があります。
一見正しい字を書いているように見えても、よく見れば正しくない字を頻繁に書いてしまう子は、
字を字として認識していない可能性があります。
そうなってくると、いくら叱ったり、覚えさせようしたりしても漢字を覚えさせるのは難しいかもしれません。
ある程度は、覚えるようになるかもしれませんが、
完璧に漢字を覚えさせようとすれば、子どもも荒れますし、
ママ、パパもイライラしたり、疲れたりするでしょう。
本当に自分の子がそのような特性をもっているか気になる場合は、
学校に専門のお医者さんに見て頂きたいとお願いしましょう。
必ず学校は手を貸してくれるでしょう。
ママ(親)の気持ちを整理しよう
この子に勉強をもっとできるようになってほしい。
えらくなってほしい。
というママ、パパの気持ちもわかりますが、
もし、漢字を覚えるのが苦手という特性をもって生まれてきたことが分かれば、
この子はこういう特性をもって生まれてきたんだ。仕方ないことだね。
と思うようにしましょう。
そして、この子にできる他の支援は何かを考えましょう。
そうすることで、ママのイライラや子どもの苦しみから解放されるのではないかと思います。
子どものために何ができるのか。
自分だけの思いではなく、子どもの特性に合わせた支援をしていくことが漢字の定着につながります。
最後に
漢字を覚えるということは、大人が想像している以上に子どもにとってとても大変なことです。
だからこそ、大人の私たちが子どもによりそい、子どもの気持ちにたって接しなければなりません。
子どもはあらゆる可能性を秘めていますが、様々な特性をもって生まれてきています。
子どもの特性を理解し、子どもにとってなにがベストなのかをよく考えて行動をすることが、子どものためにつながるのです。